Part 3, Part 4の特徴
Part 3:会話問題
2人または3人の人物による会話が1度だけ放送される。印刷はされていない。会話を聞いて問題用紙に印刷された設問(設問は放送される)と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。会話の中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もある。 各会話には設問が3問ずつある。
補足:2〜3人によるトーク。会話は約2往復。
Part 4:説明文問題
アナウンスやナレーションのようなミニトークが1度だけ放送される。印刷はされていない。各トークを聞いて問題用紙に印刷された設問(設問は放送される)と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。トークの中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もある。各トークには質問が3問ずつある。
補足:1人のトーク。
Part 3, Part 4の戦略
先読み
先読みとは、設問と選択肢をあらかじめ読んで、問われていることを理解することです。選択肢まで先読みすることが難しいとしたら、眺めるだけでもいいでしょう。
先読みの重要性としては、例えば日本語で各都道府県の天気予報が流れ、その後に岩手県と奈良県と大分県の天気予報は何だったでしょう?と聞かれても答えるのは難しいでしょう。先読みをすることで、岩手県と奈良県と大分県について問われているということが事前に分かるのです。
先読みをするタイミングとしては、リスニングセクション全体のintroduction、Partごとのintroduction、前の問題(3問1セット)を回答し終わった後がいいでしょう。
正解がわかったら3本の指を活用
「1問正解が分ったらマークシートに記入」では、記入している間に引き続き流れている音声を聞き逃してしまうかもしれません。それを解決する方法が3本指(中指、人指し指、親指)を活用することです。
例えば、3問セットの1問目の答えがCだと分ったら、中指を選択肢Cの横に置きます。2問目の答えがAだと分ったら、人指し指を選択肢Aの横に置きます。同様に、3問目の答えがDだと分ったら、親指を選択肢Dの横に置きます。
3問目の答えまで分ってから、マークシートに記入しましょう。この時も、太い芯のシャーペン(1.3mmなど)を使えば効率的です。マークシートの記入を効率化することによって、次の先読みに備えられます。
Part 3, Part 4のための習慣
TOEIC対策とは別に、以下の2つを習慣化することでPart 3, Part 4のための基礎体力をつけることができるでしょう!
映画を視聴(内容理解の精度を上げる)
『海外ドラマはたった350の単語でできている』で紹介されている内容です。LEVEL 1〜4まであり、本書で自分のLEVELを確認することができます。
- 適した教材はやさしい英語のDVDで日常的な会話が含まれているもの
- もちろん動画配信サービスでもいいでしょう
LEVEL 1:リーディング(読解)
- 目標:一時停止しながら、英語字幕を読解できる
- 学習法:英語字幕を読解
- 英語字幕を読んでも意味がわからない場合は、語彙・文法力を上げる必要があります。
その方法。。。
①350個の会話基本単語を覚える(Chapter 1に載っています。)
②文法をおさらいする(中学レベル)
LEVEL 2:リーディング(速読)
- 目標:ナチュラルスピードで英語字幕を速読できる
- 学習法:英語字幕を多読
- ナチュラルスピードに追いつける瞬発力をつけるために、英語字幕をひたすら多読する
- やさしい英語を大量にインプット
LEVEL 3:リスニング(発音)
- 目標:英語字幕を見ながらセリフの音が聞き取れる
- 学習法:フォニックス、シャドウイング
- 日本語にない音をフォニックスで学ぶ
- シャドウイングによって、能動的なスイッチが入り、速いスピードに慣れ、発音もよくなる
- フォニックス、シャドウイングによって「音と文字の壁」を壊す
LEVEL 4:リスニング(精聴)
- 目標:字幕なしでDVDを楽しむことができる
- 学習法:ディクテーション
- ディクテーションによって、自分が聞き取れない理由に気付く
- ディクテーションによって、聞き取れない部分の予測力、想像力が高められる
洋書を多読(先読みの精度を上げる)
設問と選択肢の先読みは容易ではありません。英語で書かれたものを素早く情報処理する必要があります。
そのため、英語で書かれた設問、選択肢を日本語に直していては効率が悪いでしょう。英語を英語で理解するためには、洋書を多読して英文に慣れることが有効です。
おすすめ教材『ハリーポッター 』
映画を視聴、洋書の多読を習慣化するための教材としておすすめなのが『ハリーポッター』です。
『ハリーポッター』(映画シリーズ)
- 映画シリーズの視聴で内容理解のためのリスニング力を上げる。
- 『ハリーポッター』(松岡佑子訳)、『Harry Potter』(J. K. Rowling)を読むための視覚イメージを作る。
『ハリーポッター』(松岡佑子訳)
- 映画では分からない細かい描写を理解する。
『Harry Potter』(J. K. Rowling)
- 先読みのための基礎体力をつける。
- 映画シリーズによって視覚イメージができ、日本語版によって細かい描写が理解できているので、『Harry Potter』(J. K. Rowling)に挑戦するハードルが下がっている。
まとめ
TOEICのPart 3, Part 4は他の2つのパートと比べて難易度が高く、TOEICスコア向上の鬼門になるでしょう。3本指のテクニックはすぐに慣れますが、先読みのテクニックは英語の基礎体力が必要なためなかなか身に付きません。
先読みを身に付けるには洋書の多読が欠かせませんが、簡単ではないと思われるかもしれません。しかし、『ハリーポッター』の映画シリーズ、日本語版、英語版というプロセスを経ればハードルが下がりますし、楽しく学習できます。
さらに、繰り返し見たり読んだりすることで新たな発見をすることができます。2回目、3回目の映画や小説の方が1回目よりも面白いという経験があるのではないでしょうか。ぜひ繰り返し『ハリーポッター』を楽しんでください。
おすすめTOIEC教材を紹介しているのでご覧ください。
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