TOEICの点数を上げるためには、各パートごとの戦略が必要です。この記事では、Part 3, 4、Part 5、Part 7に焦点を絞って説明します。優先順位の高いパートから取り組んでいく方が点数アップの効率がいいためです。
Part 3, 4は他の2つのパートよりも難易度が高く、先読みなどの解答テクニックが必要です。Part 5とPart 6の2つの特徴を持ったパートがPart 6なので、その2つのパートの対策がPart 6にも生きるでしょう。
Part 3, 4
先読み
先読みとは、設問と選択肢をあらかじめ読んで、問われていることを理解することです。選択肢まで先読みすることが難しいとしたら、眺めるだけでもいいでしょう。
先読みの重要性としては、例えば日本語で各都道府県の天気予報が流れ、その後に岩手県と奈良県と大分県の天気予報は何だったでしょう?と聞かれても答えるのは難しいでしょう。先読みをすることで、岩手県と奈良県と大分県について問われているということが事前に分かるのです。
先読みをするタイミングとしては、リスニングセクション全体のintroduction、Partごとのintroduction、前の問題(3問1セット)を回答し終わった後がいいでしょう。
正解がわかったら3本の指を活用
「1問正解が分ったらマークシートに記入」では、記入している間に引き続き流れている音声を聞き逃してしまうかもしれません。それを解決する方法が3本指(中指、人指し指、親指)を活用することです。
例えば、3問セットの1問目の答えがCだと分ったら、中指を選択肢Cの横に置きます。2問目の答えがAだと分ったら、人指し指を選択肢Aの横に置きます。同様に、3問目の答えがDだと分ったら、親指を選択肢Dの横に置きます。
3問目の答えまで分ってから、マークシートに記入しましょう。この時も、太い芯のシャーペン(1.3mmなど)を使えば効率的です。マークシートの記入を効率化することによって、次の先読みに備えられます。
Part 5
文法問題か語彙問題かを見分ける
文法問題:英語の文を構成させるルールを知っている
語彙問題:単語の持つ意味を正しく理解している
ざっくり文法問題、語彙問題が半分ずつ出題されるので、見分けられるようにしましょう。文法問題は文脈を理解していなくても答えられるため、短い時間で済むでしょう。逆に、語彙問題は文脈を理解しなければ適切な単語を選べないものが多いため、長い時間がかかるでしょう。
文法問題のサブカテゴリーを見分ける
文法問題はさらに細分化されています。
- 品詞問題
- 動詞問題
- 代名詞問題
- 接続詞問題
- 前置詞 or 接続詞問題
- 関係詞問題
品詞問題:名詞、動詞、形容詞、副詞を選ぶ。2〜3割出題。
動詞問題:時制(現在形、過去形、未来形、完了形)、態(能動態、受動態)を選ぶ。主述の一致する動詞を入れる。
代名詞問題:適切な代名詞 (I, my, me, mine, myself etc….)を入れる。
接続詞問題:適切な接続詞を入れる。
前置詞・接続詞問題:前置詞か接続詞かを選ぶ。
関係詞問題:関係詞か関係副詞かを選ぶ。
英文を区切る
実際の試験では問題用紙に線を入れることは出来ませんが、頭の中で英文を区切れるようにするべきです。そうでないと、英文がただの英単語の羅列に思えてしまいます。
英文を区切れるようにするにはまず、5文型を理解することが重要です。英文のどれが主語(S)、述語(V)、目的語(O)、補語(C)なのか分かるようになると英文を区切りやすくなります。
- S V
- S V C
- S V O
- S V O O
- S V O C
次のステップは、関係詞(関係代名詞、関係副詞)を理解することです。関係詞を使って補足情報が付け足されていく英文に慣れなければなりません。そして、頭の中で区切れるようにしましょう!
10分で解けるようにする
リーディングの合計時間は75分で、この75分のタイムマネジメントがリーディングパート攻略の鍵になります。Part 5は10分程度で終わらせ、他のパートを解く余力時間を残しましょう。ちなみに、Part 6も10分程度で終わらせ、Part 7に55分程度の余力時間を残すのがいいでしょう。
この時間感覚を身に付けるため、問題を解く際に時間を計るようにするといいでしょう。オススメとしては、本番同様に腕時計を使うことです。腕時計は、針のあるアナログ時計を使う方がいいでしょう。残り時間が一目で感覚的に分かるためです。Part 5を解いている間は時間ロスを防ぐために時計は見ずに、解き終わった後に、何分で解けたか確認しましょう。
Part 7
見ていく順番
設問→問題文→選択肢の順番で見ていきます。まず設問を見て問題文から根拠を探し、見つかったら選択肢に移り答えを選びます。解き終えたら次の設問に移り同様に問題文から根拠を探し、選択肢から答えを選びます。
NOT問題
しかし、NOT問題は例外で、設問→選択肢→問題文の順番で見ていきます。NOT問題の場合、4つの選択肢のうち3つは問題文の内容と一致しているため、先に見ておくことで内容を先取り出来ます。そして、問題文に出てこなかった選択肢を選びます。
両文参照型問題
- 1つの文書(シングルパッセージ)を読んで解く問題【29問】
- 2つの文書(ダブルパッセージ)を読んで解く問題【10問】
- 3つの文書(ダブルパッセージ)を読んで解く問題【15問】
Part 7には複数文書を読んで解く問題が出題されます。
設問→問題文と見ていっても根拠が見つからない場合は、両文参照型問題の可能性を疑い、次の設問に移り問題文を読み進めましょう。2つ目の文書、3つ目の文書まで読み進めないと根拠が明らかにならないのが両文参照型問題です。
2つ目、3つ目の文書を読んだ後に1つ目の文書に戻る必要があると思います。1つ目の文書はもうすでに内容を理解しているので、スキャニングを行います。スキャニングとは、文章から特定の情報を探し出す技術のことです。
時間管理
リスニングは13:00から13:46頃までです。Part 5とPart 6でそれぞれ10分ずつ(合計20分)使い、14:05頃からPart 7に始められるようにしましょう。そして、シングルパッセージ29問を14:30までに終わらせ、残りの時間でダブルパッセージ、トリプルパッセージ25問を解きます。
- 13:46〜:Part 5 【30問】
- 13:55〜:Part 6【16問】
- 14:05〜:Part 7(シングルパッセージ)【29問】
- 14:30〜:Part 7(ダブルパッセージ、トリプルパッセージ)【25問】
時間節約のために、腕時計はなるべく見ない方がいいでしょう。Part 5の後、Part 6の後、シングルパッセージの後などに計画通り解けているかを確認しましょう。
まとめ
各パートの対策の仕方が分かったら、模擬試験を通して練習していきましょう!頭では分かっていていたとしても、実際に出来なかったら意味がないですからね。
また、TOEICの解答テクニックを身に付けても、英語の基礎体力がなければ点数はアップしません。英語の基礎体力を上げる習慣についての記事も書いているので、参考にしてください。